2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧
<指算から暗算への移行> はしがき 二年生になると、3+4とか8−6といった結果を、念頭で自由に求められるようになることが要求される。 しかし、こうした計算指導の段階で、子供たちが行う計算の仕方をみていると、はじめのうちは、ほとんどの子供が指…
第3の条件 事実に即した考え方を大切にすること。 事実を無視した無理な考え方を子どもたちにおしつければ、学習に対する興味をなくすのは当然である。しかし、実際になるとこのすじの通らない考え方を、ずい分子どもたちにおしつけていることがある。 ある…
第2の条件 問題意識をもたせ、子どもたちの思考活動を大切にすること 問題意識がなければ、学習に対する意欲も興味もわかない。したがって、如何に問題意識を持たせるかが極めて大切である。そして、子どもたちにおのずから考えさせるようにしむけることが…
第一に実生活との結合を重視する よい授業は必ず子どもたちにとって、興味のある授業である。子どもたちに興味がなく彼等の積極性が発揮されない授業に、よい授業は決してない。しかし、興味のある授業がすべてよい授業であるとはいえない。よい授業は少なく…
2.暗算と筆算との弁証法的統一とその実践的帰結 算数教育における根本矛盾とその発展法則を知って、正しい科学的な体系を打ち立てなければならない。 算数教育における根本的な矛盾は、子どもたちの思考が具体的であり、総合的・内容的であるのにたいし、…
1. 計算指導に於ける過去の誤った教育方法に対する批判 算数教育も他のすべての科学と同様、成長と発展の見地から考察されねばならない。戦後、出版された教科書をひらいてみると、最近の2、3の教科書を除いてすべて筆算形式を取っている。これは昭和26…
4. 減法について 減法も加法と同様、基礎減法(①〜③)と複合減法(④〜⑦)に分けた。その分類を簡単に示しておこう。 ① 3−1型 2−1、3−1、4−1、5−1、6−1、7−1、8−1、9−1 ② 4−2型 3−2、4−2、4−3、5−2、5−3、5−4 ③ 7−2型 7−…
3. 操作を通して数理を導き、映像に訴えて定着させる 10までの加法を5を足場に分析することによって、論理的にはすっきりし、また、系統的に易から難へと指導することが可能になった。このことは、以上の説明で明らかになったと思う。しかし、このままで…
―鍛錬主義からの解放― 5を足場に、10までの加法・減法を分析し、操作を通して数理を導き、映像に訴えて定着させる。 1. はじめに しらずしらずの間に、鍛錬主義に陥っていることがある。 従来の10までの加法・減法の指導がそうである。加法に例をとっ…
最近、わたしは“おちこぼし”といわれる何人かの子どもを指導して気づいたことがある。それは、10までの加減計算を身につけさせるのに、ただ単に“おはじき”や“タイル”を使って答えを求めさせるだけではだめだということである。 それは、4+3を計算するの…
教具といえば、最新の教育機器から黒板やおはじきにいたるまで、教育現場で用いられる一切の道具をさしている。そして、教育効果をあげる上でそれらの教具の果たす役割は大きい。 もちろん、教具には市販のものもあれば、自作のものもある。また、教科独自の…
5. 集中法と分散法について 集中法というのは、休憩を入れないで連続的に練習する方法であり、分散法というのは練習のあいだに休憩を入れてする方法である。 学習心理学では、一般的には分散法が有利といわれているが、集中法がよい場合もあり、最近では条…
4. 全習法と分習法の効果的な使い分け 学習心理学では、練習のはじめには、分習法が有利で、練習が進むと全習法が有利であると述べている。 1年のくり上がるたしざんで、第1時は被加数が9の場合のみを扱い、第2時は被加数が8の場合、第3時は被加数が…